ご挨拶

美咲クリニック、美咲アンチエイジングセンター10周年を迎えて

理事長 今野俊幸(日本抗加齢医学会認定医、評議員)

 

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2008年4月に究極の予防医学「アンチエイジング医学」を旗頭に掲げてアンチエイジングセンター機能を備えた「美咲クリニック」を開院して以来、いつの間にか10年目になりました。前身の「こんの整形外科」から数えると、私の健康長寿への挑戦は実に30年にもなります。当初よりご助力いただいた日本抗加齢医学会評議員の青木晃先生(内科)はじめ、新潟大学形成外科教室の教授をはじめとする先生方に深く感謝いたします。素晴らしいスタッフたちに恵まれたのも幸いでした。当センターが東北で初めての日本抗加齢医学会認定施設になれたのも彼らの努力の賜物です。特に抗加齢医学会の認定指導士という難しい資格を取ってくれた管理栄養士(現副センター長)には深く感謝しています。もちろん、妻や医師になった3人の子供たちの応援があったからこそ私の人生最後の夢が叶ったことも忘れるわけにはいきません。二男は整形外科医として後継者の道を歩み始めましたし、長女は形成外科、美容皮膚科を、長男も精神科医として心の健康外来、栄養外来を担当してくれています。

10年という月日を経て、ようやく地方都市鶴岡でもアンチエイジングという言葉が当たり前に語られるようになりましたが、果たして本当に理解されているのでしょうか?

アンチエイジング医学では理解だけでなく実行が求められているのです。
アンチエイジング(抗加齢)は、もともとアメリカで65歳以上の社会制度的なケアを必要とする人口を減少させようという、国家的な取り組みから始まりました。世界保健機関(WHO)の健康の定義によると、「健康とは、完全に、身体、精神、及び社会的に良い状態であることを意味し、単に病気でないとか、虚弱でないということではない」とあります。アンチエイジング医学の目指すところは、まずは生活習慣を正すことで病気にならないようにして「病的な老化」を防ごう、病気になってしまっていても回復が早まるように情報提供や治療をしよう、そして家族をはじめとする多くの人たちと交わることで人生を楽しもうではないかというものです。アンチエイジング医学を正しく理解して実行することは、個人の健康問題を超えて社会的にも医療費や介護費用の節約にもなります。

アンチエイジング医学も通常の医学と同様に「アンチエイジングドック」での結果をもとに身体の状態を診断した上で始められ、その柱は「食事」「運動」「生きがい」、そして「見た目」です。いま、美咲アンチエイジングセンターでは整形外科を始め、形成外科、美容皮膚科、内科、精神科領域の抗加齢医学会認定専門医を揃え、これらすべてを提供できるようになっています。

科学は日々進歩しています。私たちも停滞してはおられません。日々研鑽を積みながら、正しい情報、進んだ技術をみなさまにお伝えしていく所存です。

 

「いくつ(何歳/幾つ)でも、夢は持つもの、叶うもの」

「力強く! 美しく!」

美咲クリニック、アンチエイジングセンターの標語です。

 

アンチエイジング医学とは

私たち日本人の死因は様々ですが、天寿を全うして「老衰」で死ぬことができる割合はわずか2.3%です。殆どの方々は何らかの病気がもとで亡くなっ ています。平成25年の統計では平均年齢が女性で86.61歳、男性で80.21歳と長命になった日本人ですが、生活に支障がある不健康な状態で生きる期 間が女性で12.40年、男性で9.02年もあります。

120年はあるといわれる人間の寿命を左右している要因の25%は遺伝子、あとの75%は生活習慣だと言われています。私たちを悩ませている殆どすべての病気が生活習慣病です。ですから健康長寿をめざすアンチエイジング医学では、生活習慣の改善を重要視しています。

健康長寿は偶然に得られるものではなく、意思と知識を持ち、よき行為を持続させることで、初めて手に入れられるものです。それには「病気を治してもらう」というのではなく、「自らが病気に取り組む」という積極的な姿勢が必要です。

いくつになってからでも健康長寿は求められますが、行動を起こすのは早ければ早いほどよいのは自明の理です。しかし多くの人々は病気になって初めて健康のありがたさに気づくのです。実にもどかしいことです。

アンチエイジング医学の両輪は「食と運動」です。それに加えて私たちは「こころの健康」「外見上の美」にも目を向け、それぞれの専門医による総合的 なアンチエイジング医療を行っています。そしてまた、ともすれば折れそうになる意志の力を、私たちは支えていく努力もしています。

 

美咲クリニックの歩み

1988年11月 こんの整形外科開院
2006年 美咲温泉掘削
2008年4月 こんの整形外科閉院
美咲クリニック・アンチエイジングセンター開院
「整形外科・運動器外来」「美容皮膚科外来」今野俊幸(理事長)
「アンチエイジング・生活習慣病外来」青木晃(横浜クリニック院長)
「手の外科外来」柴田実(新潟大学形成外科教授)
「形成外科外来」新潟大学形成外科医師
「栄養指導外来」阿部真弓(管理栄養士)
2009年8月 今野みどり医師(M&Mスキンケアクリニック副院長)
「美容皮膚科・美容形成外科外来」担当
2012年1月 「日本抗加齢医学会認定医療施設」に認定される。
「こころの健康外来」の開設。
今野裕之医師(順天堂大学加齢制御講座)担当
2014年1月 今野俊幸理事長 日本抗加齢医学会評議員就任
2014年12月 今野みどり医師退任
2015年1月 今野暁子医師赴任
「形成外科・美容皮膚科外来」担当
2015年4月 今野陽介医師赴任
「整形外科外来」担当
2015年5月 柴田実教授退官・退任に伴い「手の外科外来」終了
2015年7月 由良診療所開設

 

施設紹介

「美咲クリニック」

予防医学を追求するアンチエイジングクリニックです。

日本抗加齢医学会認定専門医、整形外科専門医、リウマチ医、スポーツ医、リハビリテーション医の資格を持つ理事長を中心に、内科、形成外科、心療内科、美容皮膚科の各専門医が連携をとりながらトータルに患者さんの診療に当たっています。もちろん保健診療が主ですが、保険外医療として各種点滴療法、サ プリメントを含む栄養指導も行っています。

 

「美咲アンチエイジングセンター」(日本抗加齢医学会認定医療施設)

「美咲アンチエイジングセンター」は東北初の会員制アンチエイジング施設です。

整形外科を中心にしたクリニック「美咲クリニック」に併設されており、天然温泉を持つメディカルフィットネス施設メディカルスキンケア施設からなります。

フィットネス施設の特徴は徹底したマンツーマン指導です。会員一人一人にその日の体調に合わせた運動プログラムを提供し、ウォーミングアップからクーリングダウンまで、トレーナーがしっかり付き添います。一人で運動させてもなかなか効果を得られないからです。

スキンケア施設では美容・形成外科医師の指導のもと、レーザー治療を始め医療機関でしか出来ない高度なスキンケアを提供しています。

 

「由良診療所」(新規事業)

整形外科医が一人増えたことに伴い、今年7月、「東北の江ノ島」ともいわれる由良地区に新たな診療所を開設します。

究極の予防医学であるアンチエイジング医学の追究を進めるとともに、子供の頃からの夢であった「村や町の気さくなお医者さん」の仕事もしたかったからです。

私が高校2年のとき、心筋梗塞で倒れた父を昼夜問わず往診してくれ、そして看取ってくれた先生を、私は尊敬の眼で見ていました。

何となく医者にでもなろうかなと思っていた私はそのとき本気で「医者になろう!」と決意しました。私はあのようなお医者さんになりたい。由良診療所は私の初心を具象化するものです。

 

おわりに

天然温泉掛け流し設備を併せ持つアンチエイジング・クリニックは美咲クリニックを含め全国でも3施設しかありません。それだけに未だ試行錯誤の連続ですが、常に前進する努力をしています。

「美咲クリニック」と「美咲アンチエイジングセンター」は山形自動車道鶴岡ICから車で30秒もかからない距離にあります。近くにはショッピングセ ンター、庄内物産館、ホームセンターなどの商業施設、公園などもあって、何かと便利なところです。さらにクリニックの南側と北側にそれぞれバス停留所がで き、一層便利になりました。

蛇足ですが、待合室の「天然温泉掛け流し足湯(無料開放中)」も好評で、患者さんや付き添いの方々が井戸端会議をしながら楽しんでいます。診療を受 けない一般の方々にも無料で解放しております。女子高生やご家族連れも楽しんでいるようです。皆様の更なるご利用をお待ちしております。

医療法人幸和会   理事長 今野俊幸